日本生物地理学会

The Biogeographical Society of Japan

オオフウチョウ Paradisaea opoda Linnaeus 1758

 フウチョウはニューギニアを中心に42種.雄の飾り羽が多様で,その誇示行動が独特な中で,オオフウチョウが代表的です.
昔,脚を取り美しい羽毛だけで欧州に輸出され,フウチョウ(風鳥),ゴクラクチョウ(極楽鳥)の名(Bird of Paradise)がつきました.
地元民は各種の飾羽を頭につけて踊ります.近時のニワシドリ(庭師鳥)は物集めや”庭造り”で雌を誘います.
飾羽も”庭”も雌の選択(好み)への雄の努力の結果として多様化しました.カラス(知能の発達した)に近縁とされています.
(解説 黒田 長久) イナズマヤッコ Pomacanthus navarchus (Cuvier 1831)

 英名はBlue-girdled angelfish.分布域はIndonesia,Philippine to northern Queensland(日本には分布しない).
おもにサンゴ礁域に生息し,海綿,ホヤ類を食べている. 
撮影 久保田 正 コウトウキシタアゲハ Troides magellanus (C. & R. Felder 1862)

 紅島嶼(台湾)〜フィリピンの降雨林に生息する広義のトリバネチョウの一種.後翅の黄金の地色は見る角度によって色彩が変わり,構造色をもつチョウとして知られる. 
解説/撮影 森中定治(ルソン島南部にて) サクラソウ Primula sieboldi E. Morren 1873

 東アジア,シベリア,日本に分布.日本では,かつては火山灰土壌の地域の落葉樹林や草原などに普通にみられたが,現在では絶滅が心配されるまでに減少.異型花柱性で主要な花粉媒介者はトラマルハナバチの女王.
 解説/撮影 鷲谷いづみ(北海道門別町にて) ホタテエラカザリ Pectenophilus ornatus  Nagasawa, Bresciani & Lutzen 1988

 ホタテガイ類の鰓に寄生するカイアシ類(甲殻類).成熟雌は体長4-5mmに達し,オレンジ色の5葉に分かれた袋状の体型となる.日本各地に分布する. 撮影 長澤 和也
first up date 01 March 2004 / final up date 03 February 2019
Copyright: The Biogeographical Society of Japan 2004-2019